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旗竿地の査定
カテゴリ:不動産売却動画  / 投稿日付:2023/10/16 11:38



旗竿地のような不正形地の査定はどのように行っているのか

Q.  自分が持っている戸建てを、売却しようと 思っているのですが、少々形が変わっており
接している 道路から細い敷地があり、家が建って いる土地なのですが、こういった土地は
価格 は高くないと聞いたのですが、本当でしょう か?

A. いわゆる旗竿地ですね。 旗のような形の土地なので、このように呼ば れております。
価格が高くないという点に ついては、一般的にはそのようには言われております。

Q.  そうですか。うちの場合どのような査定方法 になるのでしょうか?

A. 通常土地の査定価格は 、取引事例比較法で計算します。
取引事例比較法とは、売却する不動産と条件 が近い不動産の、過去の成約事例をいくつ か選んで
平均坪単価を算出し、算出された単価に売却する不動産の広さをかけて、計算 する方法です ・

Q.  では、うちも取引事例比較法で計算するの ですか?

A. はい、同じ町内で過去に売れた旗竿地の成約事例があれば利用できますが、
旗竿地は特殊なので、条件が近い事例はそれ ほど多くありません。

Q.  では、どのような査定を していくのでしょうか?

A. 旗竿地の場合には、 路線価を使って計算します。

Q.  路線価ですか?ニュースで聞いたことがある のですが、どんなものですか

A. 路線価とは、国税庁が毎年7月から8月に 公表するその年の1月いっぴ時点における
主要な道路に面した、1平米あたりの土地 価格を公表するもので、相続税や贈与税を 計算するときに
活用されます。

Q.  国税庁ですか。知らなかったです。

A. そうですね。あまり馴染みがないかもしれ ませんね。
路線価は、国土交通省が発表する公示価格の8 割程度に設定され、その公示価格を
1.1 から1.2倍したものが実勢価格の目安 といわれております。
つまり路線価を1.3から1.5倍にすれ ば、およそ相場価格がわかるということに なります。

Q.  では、路線価で土地面積をかければ、査定金額 がわかるということでしょうか?

A. はい、ですが 土地の評価は奥行きの長さによって影響し ます。
奥行きが極端に短い場合や、長い場合は 一般的な土地と比べて利用価値が低いとさ れております。
そのため路線価を計算する ときには、 まず奥行価格補正率を掛け算しなければ なりません。

Q.  奥行価格補正率とは何でしょうか ?

A. はい、奥行価格補正率とは、その宅地から 奥行き距離に応じて、奥行価格補正率表に 定められている補正率です
正確な表現でいいますと、道路から奥行の長 さに応じて、路線価を調整するための補正率 のことをいいます

Q. 奥行価格補正率を使って、どのように計算 するのでしょうか?

A. 1 ㎡あたりの路線価格 =路線価 ×奥行価格補正率で計算します

Q.  これでやっと査定金額が出るんですか?
A. いえこれは路線価での計算方法ですが、旗竿 地の場合間口が狭小な宅地などや
不整形 地の計算をしなければなりません。

Q.  まだまだ あるのですね。 二つの違いを教えてください。

A. まず間口が狭小な宅地などは、1㎡あたりの路線価格に、間口狭小補正率と奥行長大補正率を
を掛け算して計算します 。間口狭小補正率は、間口が狭い土地の評価額 を減額するための補正率です
奥行長大補正率とは、間口の割に 奥行きや長い土地の相続税評価額を減額 する 補正率のことをいいます。
どちらも旗竿地のような、特徴のある土地に 対して補正を行うために
地区や距離によっ て、数値化されております。

Q. 不整形 地の計算は どうですか?

A. 不整形地は1平米あたりの路線価格に、不 整形地 補正率を掛け算して計算します 。
不整形地補正率は、崖地割合に応じて定められますが、崖地とは不整形地全体を囲む ような
正方形や長方形の土地 、想定整形地ですねを想定した場合に、
その 想定整形地のうち不整形地以外の土地を 言います 。
また、不 整形地 補正率の適用については、不整形地補正率 かける、間口狭小補正率と
奥行長大補正率と間口狭小補正率のいずれか有利な 方で計算します 。

Q.  わかりました。 不整形地の場合も路線価格に対して補正率 を掛けていき
調整を図るのですね 。
うちの土地の場合はどちらを利用したら いいでしょうか ?

A. そうですね。一概には言えませんので、計算し た結果評価額が高い方を
選びたいところで ありますね。

Q.  その金額で売れますか?

A. そうです ね、残念ながらこの方法で計算した査定価格 で、売れるわけではありません。
ここから過去に売れた旗竿地と比較したり、 現在、周辺で売り出されている土地の販売価格を
考慮のうえ、査定価格が決まっていき ます。
詳しくは、地元に密着した不動産会社にお尋ねいただくと、近隣事例も熟知しているの で
より正確な査定金額が出るかと思い ます。

Q.  わかりました。ありがとうございます。


★今回のポイント★

  • ・通常の不動産評価方法は「取引事例比較法」で行われ、過去の類似取引を参考に価格を算出する。
  • ・旗竿地のように類似事例が限られている場合、評価の基準として「路線価」が使用される。



これからも不動産売却について発信していきます。
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